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「お客さんにネギトロを頼まれたら何を出すんですか? 中落ちですか?」
「そうですね」
「ネギはどうするんですか?」
「聞くのはカジさんだけですよ。普通は入れます」
「ネギはどの種類ですか?」
「白ネギです」
「白ネギねえ」
「カジさんは嫌いですか?」
「白ネギはマグロの味を殺しちゃうでしょう。アサツキとか九条ネギとか青くてちっちゃいのをちょっと入れるぐらいならいいけど」
「でも、それでも入れたらやっぱりマグロの味は消されますよ」
昔、どこの寿司屋だったか忘れたが、「マグロの味が分からなくなるんで」と白ネギ抜きのネギトロ巻きを頼んだら、「うちのマグロはネギに負けるようなマグロじゃありませんよ」などとうそぶかれた。二度と行かない。どこだか忘れたけど。
さて、ネギトロとはトロにネギを入れたものという意味だと子どものころは思っていた。だから、わざわざネギ抜きでと頼む。ところが、マグロを扱う業界では「ネギトロのネギは野菜のネギとは関係ない」というのが「常識」だ。
魚を3枚におろした時、真ん中の骨(中骨)に付いた身をそぎ落としたものを中落ちという。本来は捨ててしまうものだろうが、マグロの中落ちはうまみがあってとても美味。ネギトロ巻きは中落ち巻きのこと。ネギトロ用として売っているのも中落ちだ。
そして、ネギトロの語源に関して、日本かつお・まぐろ漁業協同組合など業界では「身をねぎ取る」なる言葉から生まれたとするのが定説だ。
これに対し、言語学の立場から反対している人がいる。要は、ネギトロに関する説明以外で「ねぎ取る」という言葉が出てくる文献は全くなく、ねぎ取るという動詞が日本語にない(あったという証拠も根拠もない)からだ。なるほどと思うのだが、この反論が正しいとしても、ネギトロの語源がネギとトロである裏付けにはならないことに気づいていない点が惜しい。なぜネギトロとして流通している物に通常ネギが入っていないのか説明できない。
安い赤身や半端な部位をたたき、植物油を加えて中落ちの代用品にしたが、油っぽさをごまかすためにネギを加えたという話もある。
また、一般には使われていない言葉がある業界内だけで知られているということはある。例えば、自分の業界には「はこりゅう」、「すけりょう」などの特殊な用語があるが、辞書には載ってないし、検索しても出てこない。
そこで勝手に新説をつくった。骨や皮についている身を「根こそぎ取る」がつまってねぎ取るになったのではないか。
サバ目サバ科マグロ属
◆今日の会話
「えっ、○○さん、今年初めて?」
(隣の客)「年末に来た」
「もう会った気がしてた」
(自分)「今月、初めて」
「そりゃそうだよ。まだ始まったばかりじゃん。今年初めてって言ったのかと思った。うそばっかりって」
◆今日の28貫
鹿児島カンパチ、外房アラ、ユメカサゴ、ウッカリカサゴ、淡路島サヨリ、青森メジマグロ、北海道ボタンエビ、千葉真鯛、青森アオリイカ、韓国赤貝、青森平目、三重の〆鯖、淡路島鯵、久里浜タコ、東京湾タチウオ、宮城のアイナメ、東京湾エボダイ、宮城カマス、天草小肌、北海道青柳、鹿児島カスゴダイ、北海道アン肝、山口県煮アワビ、車海老塩、北海道たら白子、三重サワラ、サワラ腹、北海道浜中ウニ
◆そのほか
お通し メカジキ唐揚げ
銚子211s本鮪カマトロ、ボタンエビの頭と内子
卵焼き、中落ち巻き
◆今日の酒
山形正宗、OCEAN99凪
■のぶっこ 豊洲おさかな図鑑−今日も寿司大に行ってきました(1)
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■寒鰆(カンザワラ) ピンク色は赤身白身どっち? 豊洲おさかな図鑑−今日も寿司大に行ってきました(2)
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■豊洲おさかな図鑑−今日も寿司大に行ってきました 番外 曇りSAKE
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