コロナ微少変異をインフルと混同 恐怖を煽るワイドショー
2020-12-24


新型コロナウイルスのちょっとした変異が見つかるたびにワイドショーが大騒ぎする。まるで、変異ウイルスは、一度かかって回復した人にも襲いかかり、ワクチンも効かない凶悪犯かのようだ。インフルの変位速度は非常に速いが、同じRNAウイルスでもコロナウイルスは例外的に変異しにくいウイルス。変異の主な原因であるRNAの複製ミスの頻度は一般的RNAウイルスの15分の1以下という論文がある。
 今、非常に細かい変異を見て、無数に分けているだけ。問題は、その変異によって、以前に新型コロナウイルスを経験した免疫(獲得免疫)が同じウイルスだと認識できなくなり、有効な攻撃をできなくなるかどうかだ(抗原性が違うと言う)。
 ワイドショーなどは、インフルのA香港型にかかってもAソ連型やA新型にもかかるのと同レベルの違いと勘違いしてるが、全く違う。A香港型とA新型の違いは、コロナで言えば、新型コロナウイルスとSARSウイルスぐらいの差があり、香港型用のワクチンはソ連型や新型には全く効かないようにSARSのワクチンは新型コロナウイルスには効かない。
A香港型にかかったばかりの人が同じ季節にA新型にかかることはよくある。しかし、変異の速いインフルでも同じ季節に同じA香港型に2回かかることは極めてまれ。
1年たつとかなり変異が大きくなり、前の季節にかかったA香港型にまたかかるということはよくある。
 このインフルのA香港型の変異や株の違いは、今、新型コロナウイルスで事細かに取りざたされている変異に比べたらずっと大きな変化。
新型コロナウイルスに一度かかった場合、その獲得免疫はインフルよりは長く保たれる可能性が高いだろう。
ワクチンに関しても同様だが、ワクチンの場合、さらに、新型コロナウイルス用のmRNAワクチンがインフルで使われている不活化ワクチンに比べずっと効果が高いという要素もある。
ウイルスの変異によって免疫の質的効果が下がっても、免疫が非常に強く誘導されていれば量でカバーできる。例えれば、抗体1人1人がダメ兵士でも大量動員すれば敵を倒せる。
 これまでのワクチンの常識は、実際にその病気にかかる事が最強のワクチンであり、ワクチンで得られる免疫は実際のウイルスに感染した場合に比べて弱いというものだ。しかし、mRNAワクチンは、これまでの研究だと免疫を刺激し、誘導する効果が非常に高く、下手したら、本物の新型コロナウイルスに感染した場合よりも強いかもしれないぐらいだ。常識を覆すワクチンだが、逆に強すぎる事による害が心配ではある。
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