免疫抑制がコロナに効くかも 諸刃の剣要注意だけど
2020-04-14


新型コロナウイルスによる肺炎にリウマチ薬(アクテムラ)や喘息薬(シクレソニド)が効くというニュースが出ている。これらはいずれも免疫の働きを抑える薬だ。アレルギーや膠原病は自己免疫疾患と呼ばれ、細菌やウイルスなど体内に侵入した外敵を攻撃する免疫が自分自身の体に反応してしまって起きる病気。免疫を抑える事で症状が治まる。
 ウイルスが人を殺す原因は、ウイルス自体の破壊活動より、ウイルスに感染した細胞ごと壊してしまう免疫の過剰反応に体がダメージを受ける事が原因である場合が多い。HIV薬を開発した満屋博明さんはこれを江戸の火消しに例える。火災を止めるため、燃えている家だけでなく、周りの家もみんな壊して、炎が広がらないようにする。
 重症の肺炎もウイルスが肺の細胞を壊すというよりは、免疫の反応で起きる炎症が肺の器官に損傷を与えているという考え方なのだろう。シクレソニドは免疫抑制をするステロイドの一種だが、新型コロナウイルスが細胞に進入するのを邪魔する効果もあるとされている。実際は、本来の免疫抑制作用の方が症状改善に効いているのかもしれない。
 だが、これらの薬は諸刃の剣だ。本来、外敵を攻撃する免疫を弱くしてしまうから、感染したウイルスを勢いづけてしまう恐れがある。

リウマチ薬、新型コロナの重症肺炎を改善か 臨床研究も
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<エボラはコウモリと仲良し? ウイルスは病気を起こすためにいるのではない(2)>
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