宝くじのバラは高額当選確率が連番の2.5倍になるのはなぜかA 抽選にイカサマがあったら成り立たない
2018-12-01


得られる賞金額にその当選確率を掛けた期待値が常に変わらないということからも「高額当選確率 バラは連番の2.5倍」を導ける。
 ある問題を解くのにどんな道筋を通っても答えが一致することは、科学する心にとって当たり前だが、重要なことだ。
 連番で当たった場合、得られる賞金額の平均はいくらになるか。10億円になる場合(1等前後賞総取り)が8通り、8.5億円(1等と前後賞どちらか同時当選)が2通り、1.5億円(前後賞1つのみ当選)が2通り。
平均額は(10×8+8.5×2+1.5×2)÷(8+2+2)=8.333(8と3分の1)億円。
バラで当たる場合は、1等7億、前賞1.5億、後賞1.5億の3通りなので、平均額は(7+1.5+1.5)÷3=3.333(3と3分の1)億円。連番の平均獲得額はバラのちょうど2.5倍になる。
 得られる賞金額の平均にその当選確率を掛けた期待値は常に一定だから、得られる賞金額と当選確率は反比例する。連番の平均獲得額がバラの2.5倍なら、当選する確率はバラが2.5倍になるのだ。

 ところで、「どんな買い方をしても、どんな組み合わせの10枚を持っていても、期待値は一定」には誰もが暗黙の了解にしているある前提が必要だ。
 宝くじの抽選に偏りやいかさまがないことだ。
 もし、なんらかの偏りが出るよう操作されていて、その内容を事前に知っていたら、期待値は変わってくる。例えば、年末ジャンボで、1等賞の組が1〜100になりやすくなっていたとしたら、当然、50組の連番と150組の連番では期待値が違う。早い話、101〜200組は出ないよう細工されていたら、150組の連番を買った人の期待値は1等前後賞に関してはゼロである。その分、50組の連番を持っている人の期待値は厳正な抽選がされている場合の2倍になるはず。バラの場合は、10枚が100組以下と101組以上にどうバラけているかで期待値が変わってくる。
 だが、どんな偏りがあるのかが分からなければ、やはり、期待値は変わらない。
[確率]

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